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外国人入居に関する契約時のトラブル防止策

前回の続きとなる今回は、契約時のトラブル防止策に関してのお話です。

海外では、あらゆる契約の場面においてトラブルにきちんと対処できるようにと、想定しうる全てのトラブル防止策を契約書に盛り込むところが少なくありません。アメリカのように特に契約事項の明文化が習慣となっている国の場合、契約に無かった内容は守る必要がない、万が一トラブルになっても自分に責はないと考えます。日本で共通の「常識」「暗黙の了解」は、異なる文化・習慣に慣れている方に対してクリアにしておかなければならない重要なポイントです。

 

今まで外国人のお客様と数多くの賃貸契約を経験されている企業様の中には、「言った」「言わない」のトラブルを避けることができるよう、契約当事者の母国語で書かれた説明書(日本語契約書の内容翻訳)を用意されている企業もあるようです。日本人ならば口頭で釘をさせばいいや、という事柄も、一度文面にしてしまえば次回からトラブル防止として活用していくことができます。

 

国土交通省のホームページからも、英語・中国語をはじめとする多言語対応の入居申込書等見本や、「民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」と呼ばれる外国人入居者との賃貸契約のお役立ち情報などが公開されています。オンライン上で他にも一般に公開されている利用可能なツールが見つかるため、活用をおすすめします。

 

もう1点、外国人の入居者へ必ずご説明して頂きたいのが、一般賃貸借契約において入居者本人が行う転貸の禁止事項です。ニュースなどで「民泊」の言葉が頻繁に取り上げられる様になりましたが、日欧米諸国では以前から民泊サービスはブームとして巻き起こっています。そのため、日本でも同様にできると考える海外の方も多いのではないのでしょうか。賃貸借の契約内容を十分に理解していなかったが為に、またはほんの少しの出来心でも、1回の禁止行為で契約違反になるという点を、外国人入居者にはしっかり念をおしておきたいポイントの1つです。

 

そして契約を破った場合の罰則もきちんと明記し、破ったときのルールについてもきちんと契約時に摺合せしておきましょう。「〜してもらう可能性があります」ではなく、ルールを破ったらこうなりますよ、という姿勢で契約に臨むことをお勧めします。

 

その他の解決策として、日本の企業が一度大家さんから部屋を法人契約で賃借し、その部屋を外国人に転貸するサービスを利用しトラブルやリスク回避をする大家さんも近年増えてきているようです。弊社でも外国人入居者と不動産管理会社との通訳サポートを行う、外国人への賃貸保証サービス「ハウジングサービス」と呼ばれる事業も展開しております。外国人入居者に代わり物件を借上げ、多言語で入居者と管理会社・大家さんとの間の言語面サポートを行う、入居後も一体となったサービスを提供し、それらを利用することで、コミュニケーション不足によるトラブルはある程度回避できると考えています。

 

最後に、言葉の壁があったとしても、コミュニケーションを積極的にとり、根気強く些細なことでも疎かにしないことで、トラブルの多くを防げるだけでなく、ファンとなる顧客を増やすことにつながるでしょう。


山本 淳一 (Yamamoto Junichi)

株式会社リアルエステートジャパン
シニア・セールス・コンサルタント

ニュージーランドの大学を卒業後、帰国。外国人向けメディア会社・株式会社ジープラスメディア(現在フジサンケイグループ)にてWeb広告営業を担当。バイリンガルの強みを活かし、外国人向けにインバウンドビジネスを展開する日本企業と外国人とをつなげるWebプロモーションで実績をあげる。その後株式会社リアルエステートジャパン(現在フジサンケイグループ)の立ち上げのメンバーとして、現在も不動産会社への営業をはじめ、セミナーやITサポートなどに携わる。

他の部署が多国籍チームで編成される中、日本人が半分以上のチームに所属。会社の中でも、日本企業の目線から外国人ユーザーとの架け橋を担う。

2018-10-02T10:57:13+00:00 2018年10月2日|カテゴリ: お役立ち情報, 外国人市場データ, 未分類|タグ: , , , , |