//外国人の起業支援:外国人が日本で会社を設立する方法

外国人の起業支援:外国人が日本で会社を設立する方法

今回は、外国人が日本で起業するにはどうしたらいいのか。

弁護士の吉川淳先生にお話を聞きました。

 

「外国人が日本で会社を設立するのは簡単。」

 

ーーー外国人が日本で起業・会社を設立するのは難しいのですか?

外国人だからという理由で規制があるわけではありません。業種によって色々な規制があることも事実ですが、それと外国人だからという理由で会社の設立が難しいと思われがちなのは別問題です。

ーーー資本金はどの程度用意したら良いのですか?

発起人が資本金を負担するケースを例にしますと、株式会社の資本金は1円でも大丈夫です。金額の設定は発起人(設立後の株主)の自由です。

ーーー会社の約款(やっかん)を決めた後はどうしたら良いのですか?

会社の基本ルールとなる約款(やっかん)は公正役場で認証を受ける必要があります。公証人と事前協議をしておけば、公証役場で1日で完成します。

ーーー認証にはお金がかかるんですか?

はい。公証役場の認証手数料は5万円〜となります。印紙代は4万円〜ですね。

ーーー登記にはどれくらい時間がかかるんですか?

設立登記の審査については、申請自体は1日で終わります。面接などはありません。法務局(国)は代表者の国籍を問わず、登記申請の受理に前向きです。提出書類に問題がない限り、早ければ1週間ぐらいで登記が完了することが多いです。

「日本人を雇用する義務もない。」

ーーー設立時の税金とか、それに関する優遇とかはないのでしょうか?

設立登記時の税金は原則として150,000円~かかります。最近は東京の区や各地方自治体によっては、優遇制度を作りその地域での起業を促しているケースも増えています。例えば、東京都の杉並区では、支援要件を満たせば、印紙税の半分(75,000円)を区が支援しています。その他の区も企業誘致に積極的です。

ーーー会社名は英語名でも大丈夫ですか?

社名はアルファベットでも大丈夫です。日本語のカタカナも社名に使用できます。

ーーー日本人を雇わないといけないのでしょうか?

その必要はありません。フランスなどのように国内の市民(今回の例では日本人)を従業員として雇用しないと設立を認めないといったルールを設けている国もありますが、日本にはそのような起業意欲を萎えさせる規制はありません。また、従業員数はゼロでもスタートできます。

ーーー他に何か気をつけるポイントとかありますか?

柔軟な雇用形態(例えば在宅勤務制、フレックスタイム制、育児中の時短勤務、副業を明確に許可するなど)を社員に提供する場合は、就業規則等で内容をきちんと決めてください。万が一、労働者と紛争になっても、昔と違って、時間がかかる普通の裁判ではなく、労働審判という制度があるので、短期間(例:1か月~2か月)のうちに労働問題が解決する事例も増えています。 会社設立に限っては、規制緩和により昔よりもハードルが低いといえますので、今後外国人の起業も増えてくることでしょう。

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プロフィール

吉川 淳 (Jun Yoshikawa)

弁護士 / 銀座中央総合法律事務所

銀座中央総合法律事務所のパートナー弁護士。グローバルに活躍する日本企業の顧問弁護士を務めるほか、日本の不動産等に投資している外国人(海外居住の投資家)や、日本に在留する外国人、日本で会社を立ち上げる起業家をサポート。外国人と取引のある不動産企業のサポートもしている。

 

 

 

2017-09-08T09:46:22+00:00 2017年5月24日|カテゴリ: 専門家コラム|タグ: , , , |