//日本における外国人不動産市場の動向

日本における外国人不動産市場の動向

日本国内での外国人不動産取引の現状とマニュアルの必要性

日本の不動産が世界から注目を集める中、実際に不動産取引をした外国人の割合はどの程度なのだろうか。2017年1月〜2月にかけてリアルエステートジャパンが海外・国内在住外国人に向けて行った調査によると、10.5%の外国人が既に「日本の不動産の購入経験が有る」と回答していることがわかった。

またこの度の調査では、外国人が日本で不動産取引をする際にどのような問題に直面しているのかも伺えた。「日本における不動産の売買に関して、最もわかりにくかった、あるいはわかりにくいと想像する事柄」に関する調査を行ったところ、「不動産の所有・利用に関する権利関係」「税金関係」「費用関係」「重要事項説明の制度」など多岐にわたって挙げられた。外国人からすると日本の不動産市場への参入障壁はまだまだ高いと言えるだろう。

この障壁を少しでも下げるためには、外国人はより日本の不動産市場に関して勉強をする必要があると同時に、不動産事業者は外国人目線に立って対応することも求められている。現在国土交通省が事業者向けに作成を進めている外国人対応マニュアルが普及すれば、上記の点などを踏まえてより円滑に外国人対応を行うことができ、外国人不動産インバウンドへの対応力の底上げが見込めるだろう。そしてそれらが、国内不動産市場の国際化につながるはずである。

2017年 今後の外国人不動産市場の流れ

拡大を続ける外国人市場ではあるが、その状況の変化はめまぐるしい。外国人からの国内売買物件情報に対する問合わせ数は毎年増加しているが、実際に購入に到るまでのケースは2016年中盤から少しずつ減少傾向にあるようだ。この状況に対して外国人に話を聞くと、購入するまでに至らない主な理由は「魅力的な物件情報が出てない」「今が日本で物件を購入するタイミングかどうか迷っている」「購入するのではなく、日本に保有している不動産を売却するタイミングだと感じている」という声が上がってきている。2017年はより「物件を売りたい」という外国人オーナーが増えてくることが予測されるため、この部分でのビジネスチャンスも踏まえて外国人市場に参入するのが良いだろう。

 

著者

北川 泰浩 (Yasuhiro Kitagawa)

株式会社リアルエステートジャパン
ゼネラルマネージャー

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卒業。海外在住歴は10年を超える。現在はメディアコミュニケーションの面から、外国人入居者・投資家の集客や対応ノウハウ を国内不動産事業者に提供しつつ、日本の不動産情報を多言語で世界中に配信するなど、不動産業界の 国際化を推進するために活動中。

 

2017-09-19T15:00:19+00:00 2017年4月5日|カテゴリ: 専門家コラム|タグ: |