//外国人に不動産を売却する際に必要な書類と登記手続きについて

外国人に不動産を売却する際に必要な書類と登記手続きについて

不動産の売却に際しては、売買契約書を交わし、所有権移転の登記を行うことになります。

 

通常、不動産の所有権移転の登記を行うための必要書類等として、売主側で用意していただくものは以下の5点です。

不動産売却に必要な書類

①登記識別情報
②印鑑証明書(3か月以内に取得したもの)
③実印(委任状や登記原因証明情報に押印するため)
④当該年度の不動産の評価証明書(原本)又は納税通知書(原本)
⑤本人確認のための身分証明書があります。

買主側で用意していただくものは以下の3点です。

不動産購入に必要な書類

①住民票
②印鑑
③本人確認のための身分証明書

不動産の購入資金について借り入れを行う場合(不動産に抵当権をつける場合)は上記①~③に加えて、以下2点が必要となります。

不動産購入資金の借り入れに必要な書類

④買主の印鑑証明書
⑤実印

不動産の売却相手が外国人である場合には、当該外国人が日本に住民票を有しているか否かによって、買主側の必要書類が異なります。

 

当該外国人が日本に住民票を有している場合には、

通常の売買と同様、①住民票②印鑑③本人確認のための身分証明書で足ります。
本人確認のための身分証明書としては、在留カード又はパスポートが必要となります。

当該外国人が、不動産の購入にあたって、住宅ローンなどの借り入れを行い当該不動産に抵当権を設定する場合には、①~③に加えて、④印鑑証明書(3か月以内のもの)及び⑤実印が必要となります。

 

当該外国人が日本に住民票を有していない場合には、

住民票に代わるものとして、当該外国人の国籍を有する国の官公署が発行する住所を証する書面又は当該外国人が国籍を有する国の公証人の認証を得た宣誓供述書とその訳文が必要となります。
また、当該外国人が、不動産の購入にあたって、住宅ローンなどの借り入れを行い当該不動産に抵当権を設定する場合には、印鑑証明書に代わるものとして、当該外国人の国籍を有する国の官公署が発行する署名証明書が必要となります。

不動産登記では、アルファベットでの登記が出来ないので、外国人の住所や名前は、カタカナや漢字で登記されます。そのため、住所等の表記に関する日本語訳は重要で、しっかりとした訳文を付ける必要があります。

 

また、司法書士に登記を依頼する場合には、

原則として、当該司法書士が本人確認のために、売主、買主双方と直接会う必要があります。
通常は、不動産の購入代金の決済時に本人確認を行うのですが、海外在住の外国人の場合には、不動産決済時に同席しないケースが多いため、事前に本人確認の方法をしっかりケアしておく必要があります。

 

なお、海外取引特有の問題として、決済のタイムラグがあげられます。

通常、不動産取引においては、残代金の決済と登記の移転を同日に行いますが、海外から送金を受ける場合には、タイムラグが生じるため、即日の入金確認が難しいケースがあります。

そのため、売主側の取引の安全(代金の回収の確実性)を考えるのであれば、具体的な日付を指定するのではなく、売主に残代金が着金したことを確認してから、当該日付で登記を行うというのが望ましいでしょう。

国によって印鑑があったり無かったり、公証人の認証の仕方が異なったりするため、日本人同士の取引に比べ、時間的な余裕をもって準備をするようにしましょう。

(本記事の監修者:アリシア銀座法律事務所 代表 竹森現紗)

 

監修者プロフィール:

アリシア銀座法律事務所 代表。一般社団法人相続診断協会 法務税務委員。

大手渉外事務所での勤務などを経て銀座いに法律事務所を開業。本業で培った見識を活用して地上波・雑誌などのマスメディアでも活躍中。

 

 

 

 

 

2017-09-01T09:14:18+00:00 2016年12月30日|カテゴリ: 専門家コラム|