///世界経済・不動産情報②宿泊施設不足

世界経済・不動産情報②宿泊施設不足

 

Real Estate Japanレポート

日本在住の外国人不動産情報だけでなく、日本に住む外国人統計情報、海外の投資家情報、外国人にお部屋を貸す場合・販売する場合の注意点等、リアル・エステート・ジャパンが独自にまとめた外国人情報をお届けします。

 

第2章 世界経済・不動産情報②宿泊施設不足

世界経済の動きによって投資環境は変化します。この章では、日本だけでなく、世界経済の動向や世界の不動産情報をお届けします。

  • 大都市における宿泊施設不足

政府は2020年までに2,000万人、将来的には3,000万人の訪日旅行客を目標としており、その目標を達成するためにも宿泊施設の整備は必須となっているが、最近サラリーマンを中心として東京や大阪の宿泊価格の高騰や予約の取りづらさを指摘する声も聞こえている。

宿泊施設の不足は、訪日目標達成の壁となりえるクリティカルなポイントでもあることから、みずほ総合研究所が発表した調査報告書「インバウンド観光と宿泊施設不足」から今後の傾向、宿泊不足状況を確認した。

2015年6月23日の日本経済新聞の記事の様に、このホテル不足をビジネスの好機に変える事も可能である。

記事によると、例えば住居用マンション、古民家を含む空き家、空き部屋の活用などである。また、大手不動産会社やベンチャー企業が、都心の中古オフィスビルなどを2段ベッドが並ぶ清潔で廉価な宿に改装する例も出てきている。

 

  • 2020年に宿泊施設が不足する11都道府県

みずほ総合研究所の試算によると、2020年の延べ宿泊者数の増加(2014年比4,629万人)に対応する利用客室数の増加は2,890万室となった。2014年時点の未稼働客室数が年間2億1,845万室あることから、単純に考えると、十分な供給余力があるようにみえるが、訪問都道府県・利用宿泊施設のミスマッチを考慮すると、既存施設のみでは4.1万室の不足が生じる。

不足額が大きい順に、大阪、東京、京都、千葉、兵庫、福岡、沖縄、神奈川、奈良、広島、大分の計11都道府県で客室不足が生じる結果となっている。

特に、新規ホテルオープンの客室数を考慮しても近畿圏と東京も宿泊不足は深刻で、訪日客拡大の制約要因となる可能性を示唆している。(以下図表12)


 

  • 客室不足解消の為約5,700億円の新規ホテルの投資が必要

この結果をみると、10都道府県で2020年までに必要となる宿泊施設新設のための投資額は合計で5,688億円となる見通し。

内訳は、大阪府で1,577億円、東京都で1,372億円、京都府で1,345億円となっており、シティホテル・ビジネスホテルに対する新規投資が見込まれる状況。(以下図表11)

みずほ総合研究所は、この投資額について、日本国内の年間設備投資額(約70兆円)に比較すると経済成長を押し上げるほどの効果には至らないものの、宿泊業の2000年以降の年間投資額(JIPデータベース)の最高額は1.2兆円なので、同業種にとってのインパクトは相当あると分析している。

試算フロー

 

みずほ総合研究所レポートはこちら

 

2017-09-07T10:12:57+00:00 2015年8月24日|カテゴリ: 外国人不動産統計データ, 外国人市場データ|タグ: , , |